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日本一速い男 星野一義の体験 刺激が記憶を喚起する [超!集中力]

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日本一速い男 星野一義の体験 


■刺激が記憶を喚起する

 私たち人間は、一度何かを経験すると、その経験中に起きた体の変化と、
変化の前後に頭の中に記憶された情報とが自然と結びつくようつくられています。

 瀬戸川の河原以降、星野少年はホンダベリィC92を暇さえあれば
乗り回すようになりました。

 それまでの星野少年は、野球バカといわらたほど野球が好きで、
小・中学校とも4番を打っていました。

 ちょうど、西鉄ライオンズの黄金時代で、稲尾、中西、豊田と日本シリーズで
巨人相手に大逆転優勝をした頃でした。

 親父さんも、8ミリでみんなのバッティングフォームを研究するほど、
野球が好きだったそうです。

 そして、星野少年の車好きは、その親父さんが商売に使う3台の車や
何台かのバイクがゴロゴしていたということも大きく関わっています。



「一義は小さい頃から車を見れば乗りたがった子だ」と、今でも言われるそうです。

 しかし、その子がレーサーになるきっかけとなったのは、
まぎれもなくこの日の体験でした。

 それからは、ブロックタイヤもないマフラーとライトを外しての手製モトクロッサーで、
スコップで土を盛ったり、1メートルのジャンプを「すごいすごい」と興奮して、
こなしていったそうです。


 そして、バイクを乗り回すたびに、瀬戸川のあの大会で感じたワクワクした思い出が、
走り回るバイクや選手たちの様子が思い出されてくるのでした。

 このように、外部からの刺激が加わって体に変化が起きると、
その変化に結びついている記憶がよみがえってきます。


 だからこそ、私たちは冬の朝早く、冷たい空気が皮膚に触れ、
寒いなと感じたその瞬間に、過去のそのようなときにどのようなことを
したいかが思い出され、ヒーターのスイッチを入れるという動作をするのです。


■刺激がなくても変化が起こる

 中学校時代、手作りでモトクロスに明け暮れていた星野少年は、
高校生になり、教育熱心な親父さんの意向もあって、静岡市内の高校に通っていました。

 そんなある日のこと、あるオートバイ雑誌の記事が目に飛び込んできました。

そこには、あこがれのモトクロスライダー、安良岡健さんのことが載っていたのです。

 その瞬間、星野少年の頭の中には、あのときのワクワクした興奮と胸の
鼓動がよみがえってきました。

 一度体験したことについては、外部からの実際の刺激がなくても、
何かが引き金となって、そのときと同じ変化や生理的な変化がよみがえってきます。


 このようなことを踏まえ、さらに詳しく私たちの人間のしくみにふれることにしましょう。

 なぜならば、そこに私たちが知りたい集中のカギが隠されているからなのです。












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タグ:モトクロス
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