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億万長者の住む地域の変化 [経済]

 最近、エイベル夫妻は、近くに住む人たちが多少変わってきたことにも気づいた。
近所で家が売りに出されると、そこに自分たちとはちがうタイプの人々が引っ越し
てくるようになったのだ。 ではここで、典型的な蓄財劣等生、スティーヴ・アダムズ氏
とその夫人に登場してもらおう。



 このところ、億万長者が多く住む地域で、所得は高いが資産がほとんどない人たちが
家を買う傾向がある。 スティーヴは35歳の株式仲買人で、昨年の年収は50万ドルを
超えた。 その大半は株取引の売買手数料である。

夫婦とも大金を手にしたことですっかり舞い上がってしまい、140万ドルの住宅を
購入した。 ちなみに売り手は15年前にその家を購入したとき、40万ドルも
払っていない。


 スティーヴは家を買うにあたって、120万ドルという巨額の住宅ローンを組んだ。
隣人たちで100万ドル以上のローンを抱えるのは、20人に1人だけである。

だが、スティーヴと同じような職業と年代の人たちが、莫大な額のローンを組んで
100万ドル以上の住宅を購入するのは珍しくない。

実際、私の調査データによれば、巨額の抵当流れを出した人たちのなかで、30代
から40代前半の高所得層が異常なほど高い割合を占めている。



 スティーヴに代表される人たちは億万長者ではない。 蓄財優等生の大まかな定義、
すなわち年間所得の最低10倍以上の純資産など、とても持っていない。

スティ-ヴは引っ越しの翌日にも、近所の人たちの大半はしっかりした資産を築いていて、
売買手数料のような不定期の歩合収入に頼って暮らしていないことを悟にちがいない。


 決して、短期間の所得をあてにして、
長期間のローンを組んではならない。



 スティーヴにできるのは、株の売買手数料が目減りせず、固定客から見捨てられない
ようにと祈ることだけだ。 もし株式市場が下落したら、スティーヴは破産してしまう。

その場合、大幅に値下げされた彼の家を買うのはどんな人か? おそらく蓄財優等生の
金持ちだろう。 まとまった額の余剰資金を持つ唯一のグループであり、しかも「木から
落ちる巣」を見つけるのが得意だからだ。

この人たちはたとえ所得が増大しても、有頂天になって馬鹿げた、ただ高いだけの
買物に走ったりは決してしない。



 現在の歩合収入が今後も続くものとして巨額の住宅ローンを組むのは、株式仲買人
だけではない。 やはり現在高収入を得ている30代から40第前半の、いわゆる
プロのセールスマンと呼ばれる人たちも、億万長者層の居住地に住宅を求めている、、、が、
不動産価格はすでにピークに近く、遅きに失していると言えるだろう。


 

 その購入価格はこの10年ほどの間に2倍から3倍になっているのだ。 セールスマンたちの
自宅購入のタイミングが遅れるのは、景気が充分に上向くまで待たねばならないからである。

歩合収入は取引が成立したあとで初めて手に入るものであり、売上高が増えるのは
好況になってからなのだ。 一方、不動産価格は経済の好不調をダイレクトに反映する。

経済界が好景気に沸き、それに伴って株式市場が急騰すれば、富裕層の住む地域の
住宅価格もすぐさま急上昇してしまう。



 だが、好況時を除けば、プロのセールスマンが高額の家を買える財政状態にあることは
ほとんどない。 高収入を得られる好景気のときでさえ、目いっぱい借りては目いっぱい
使うから、残る金額はわずかである。



 これとは対照的に、億万長者の大半はまず資産を築き上げ、キャッシュフローが確実で
安定したものになってから、初めて家を買う。 ここで、あなたが億万長者の多い地域で
長年暮らしてきたとして、ちょっと考えてみてほしい。 10年ちょっと前、株式市場が
低迷していたあの不況の時期に、近所の家を買ったのは次のような人たちではなかった
だろうか?

◆葬儀社のオーナー/経営者

◆金属スクラップ業者

◆駐車場のオーナー/経営者

◆心臓外科医

◆大手法律事務所のシニア・パートナー

◆会計事務所のシニア・パートナー


 こうした富裕層は、自分には家を買う経済的余裕が充分あると判断した時点で、無理のない
価格の住宅を購入している。



いい話を持ってくる営業マン。
いかにもいい話だからと狙う営業マン。しかし、
いい情報ありがとうと、収集が好き。聞くだけ聞いて終わり、がうまい。
そして、条件がそろった時点で仕掛ける。

金持ちの特徴だなあと思うときがある。













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