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安上がりなライフスタイル [経済]

 人は同時に2つの場所にいることはできない。


 だから、子供の野球を観ながら、ブルックス・ブラザーズのような名門百貨店で買い物は
できないし、カジノでスロットマシンを楽しむのも不可能である。


 この考え方が、億万長者たちの安上がりなライフスタイルの根底にある。



 金のかかる活動より、かからない活動のほうが多いことがわかる。 しかも、金の
かからない活動は単に安上がりであるばかりではない、、、じつは仕事に役立つ場合が
多いのだ。


 億万長者の半数近くがお祈りに時間を割いている。 神様に相談するのに費用は
ほとんどかからない。


 それでいて信仰はその人の人生を支える役割を果たし、正しい判断や不屈の精神を
生む重要な要素になっているのだ。


 安上がりなライフスタイルには、もっと別の側面もある。 大半のミリオネアたちは、
日曜大工などを自分でやるDIY(ドゥ・イット・ユアセルフ)派ではない。 とくに、
完成までに何時間もかかる大工仕事はやらない。


 時は金なり、と心得ているからだ。 億万長者の主たる仕事場での時給は、
平均して320ドルである。 仮に棚を取りつけるとしよう。 

 板をのこぎりで切り、やすりで磨く下準備だけで軽く1時間はかかる。 材料を買いに行く
手間も忘れてはならない。 取りつけにはもっと時間を要する。 10ドルの板を壁に
取りつけるのに4時間かけるということは、彼らにとっては1050ドルから1400ドルの
損失に匹敵するのだ。


 億万長者たちが日曜大工をやらないのは、金銭的な理由ばかりではない。 金持ちは
日曜大工をする代わりにゴルフをする。 億万長者がゴルフに費やす時間と日曜大工に割く
時間とのあいだには、明らかな反比例の関係があるのだ。 むろん、ゴルフはゴルフ場の
会員権購入費、グリーンフィー、道具代、ウェア代と非常に高くつくスポーツである。

 しかし、億万長者たちはゴルフにかかる費用を、必要経費だと見なしている。

 ゴルフ自体が目的ではないんだ。 ゴルフは新規の顧客の獲得に役立つし、既存の
顧客を喜ばせることにもなる。


 とはいえ、億万長者の余暇活動に占めるゴルフの順位は13位で、3位の「資産運用の計画」
を練ることに比べるとかなり低い。 これもまた安上がりな活動なのである。


 私は研究や執筆のために図書館をよく利用するが、そこで億万長者たちをしょっちゅう
見かける。 彼らは金融専門誌や投資家向け雑誌などを借りるために列をなして待つ。

 もちろん、図書館を利用するのに費用は1セントもかからない。



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